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いざ、京の台所へ

2022/07/11 05:52:22

 おはようございます。
JRの駅構内で、気になるポスターを見かけました。
「京の夏の旅」というタイトルの下に、「いざ、」と一言だけのキャッチコピーでした。
他府県の駅ならわかるけれど、京都駅で「いざ京都へ、と言われても?」なんて思いましたが、京都駅へようやく着いた観光客の方には、「いざ、」という言葉は響くのでしょうね!

 それでは「いざ、」京都巡りに出かけるとしたら?
人気スポットベスト10をみると、伏見稲荷、金閣寺、清水寺、銀閣寺…と、錚々たる寺社仏閣が名を連ねています。その中に、ちょっと場違いな感じのするスポットがありました。
それは、錦市場です。
他のスポットとは趣を異にしていますが、確かに一時は外国人観光客で大賑わいでした。

 「京の台所」と称される錦市場は、400年を超える歴史があります。
京都で育まれてきた独特の食文化を垣間見ることができる奥の深い商店街のはずでした。
ところがいつの間にか、食べ歩きの街になってしまったような感があります。
ちょっと悲しいですが、そんななかでもずっと憧れていたお店が変わらない姿で今もそこにあったことに安堵しました。

 そのお店とは「有次」。
1560年に刀鍛冶として創業し、その後、包丁や鍋などの料理道具を作って販売しています。
はじめて有次を訪れたとき、店中が銅色に輝いていることに驚き、普段使っている鍋などの料理道具がすべて銅であることに、ため息がでるような見事な技を目の当たりにしました。
手軽に使える雪平鍋。アルミのものだと¥1,000以下でお手軽に買うことができますが、有次の銅製のそれは、確か¥20,000ぐらいだったと思います。おそらく一生ものなのでしょう。

 なかなか買えるものではありませんが、錦市場に行った時には、お店の中を見るのがとても楽しみでした。
人から人へ伝えられてきた技が、特別なものだけでなく身近なものの中に息づいていることに
いつも心を動かされました。
いつかは私も、買い揃えたいなと思っています。
 いざ、京の台所へ。

 今日も、よい一日をお過ごしください。

 

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