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鱧と酔い山

2022/07/14 05:54:25

 おはようございます。
今日、7月14日から16日まで、祇園祭の宵山です。
1100余年の歴史をもつ祇園祭は、京都の夏が開ける7月に、一ヶ月間のすべてをお祭りの期間として行われます。
14日(宵々々山)の夕刻に山鉾に吊られた駒形提灯に火が灯り祇園囃子が鳴り響きます。ここで一気に祭りは盛り上がります。
15日(宵々山)16日(宵山)は、一部が歩行者天国となります。

 京の街では、あちこちで祇園囃子が鳴り響いています。祇園祭りの話が会話の中にも飛び交います。今年は3年ぶりの開催なので、特に宵山からはかなり盛り上がるのではないでしょうか。
祇園祭りといえば鱧です。

 先日、鱧が食べたくて、とある割烹料理店に行きました。店内は、12名ぐらいが何とか座れるカウンターのみですが、個々の感覚を空けているので、7.8名ぐらいで満席という感じ?
間口は狭く奥へと長〜い鰻の寝所そのものです。
カウンターのど真ん中には、この道60年の大将が。その両隣には一番手二番手の板さんが、さらに左右の端っこには三番手四番手がいます。
カウンターの幅を考えると、5人の板前というのはなかなか見ないなと思いました。
また、板さんの序列にも驚きました。

 この道60年の大将は、次から次へと魚を取り出し、匠の技を披露しています。
これこそが、割烹のスタイルであり醍醐味であると食べる前からすでに雰囲気を味わっていました。
かなり頑固そうな厳しそうな顔でしたが、北陸からの直送食材と腕前、サービスは見事なものでした。

 楽しみにしていた鱧、大将には鱧づくしのおまかせでお願いしました。
他のお客様からも入る鱧料理のオーダーに、ザクザクと小気味よい音を立てて、私の目の前で骨切りをしています。
「ザクザクと 骨切る音がして 夏語る
          匠の技に 祇園酔い山」
骨切る音に、店内に流れる祇園囃子、涼しげな酒器に入れられた京都の地酒。
京都の夏の到来を告げているようでした。
「宵山に ほろ酔い気分 京の夏」

 ふと気づけば、五、七、五になっていました。季語も入ってました。

 今日も、よい一日をお過ごしください。




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