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25光年を駆ける恋

2022/07/18 05:49:22

 おはようございます。
祇園祭りの山鉾巡行も終わり、本格的な夏となりました。
そろそろ、花火が夏の夜空を彩る季節がやってきます。
まだ花火大会には少し早いですが、昨晩の夜空にも美しい星がキラキラと輝いていました。

 七夕の日に天の川で念願の逢瀬を叶えた織姫は、川の西岸に戻りました。そして、夏の夜空で美しい輝きを放っています。まるで、銀河を挟んで彦星をずっと見つめているようです。
織姫とは、こと座のベガのことです。
ベガはこと座で最も明るい恒星で、全天21の1等星のひとつです。

 地球からわりと近いとされるベガですが、その距離は25光年、約236兆5,000億kmあります。
太陽と地球との距離が約1億5,000万kmなので、太陽よりも遥か遥か彼方の想像もできないような空間から、光と輝きを届けてくれているのです。

 晴れた夏の夜、東を向いて空の高い位置に目をやると、ひときわ明るく輝く白い星を見つけることができます。
これが、ベガです。
表面温度は9,000℃。太陽の倍ぐらいの熱い思いが25光年の距離を駆けてくるような気がします。
ベガの輝きが彦星への恋心だと思うと、その白い光をいつも以上に美しいと思いました。

 地球の自転軸は、コマが首を振るように少しづつ振れています。
その歳差運動のために、12,000年後にはベガは北半球の天頂に位置し北極星となります。
昔から、航海の目標として重要な存在であった北極星。
12,000年後の未来には、ベガはどんな輝きを見せてくれているのでしょうか。

 今日も、よい一日をお過ごしください。

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